JIELI

LILING LIAO

リョウ リレイ

JIELI代表
花屋の修行からのスタートではなく、アパレルで働いていた自身の経験や独自のセンスから生み出すフラワーデザインで花嫁を中心に女性から絶大なる支持を得ている。ウェディングフラワーからスタートし、2016年にJIELIを設立。これまでに多くのパーティコーディネートを手掛け、現在はブライダルだけでなく企業パーティのコーディネートや雑誌広告媒体の撮影、店舗ディスプレイのディレクションなども多数の依頼を受けている。2019年にはアトリエを作り、後世の育成や、お客様へ向けたレッスンなど、 さらに活動の幅を広げている。

リョウリレイってどんな人??
彼女が生み出す作品には、上品さはもちろんのこと、どこか遊び心がある。 そのセンスを培ってきたルーツや、デザインを生み出す上で大切にしていることなどを紹介します。
リョウリレイのセンスの源を教えてください。
自分だったらこうしたい、ああしたい、素敵にしたい!という情熱と、どうすればお客様の想像を超えられるか、という探求心と好奇心だと思います。世界中に素敵なものが溢れているけれど、それをどう取り入れるのか、どうやって組み合わせれば素敵になるか、その絶妙なバランスを見つける事が大好きですね。新たに創作するインスピレーションも、お花だけでなく特にファッションやインテリアなど、色んなものに触れることで生まれてくると思っています。
お花の世界に入って感じたことは?
当時の日本のブライダルのお花は、メインテーブルでも前面にはお花が綺麗に生けられているけれど、新郎新婦側は土台のオアシスが見えていたり、葉っぱしか生けられていなかったり・・・そういったことが普通で、衝撃というよりもショックでした。新郎新婦が席に座っている間、葉っぱしか見えないのは悲しくないでしょうか?こんなのあり得ない、と思ってしまいました。 お皿やペーパーアイテムも素敵とはほど遠かった。最近では海外から手配できたり、素敵なデザインがすでにあったりと、かなり進化してきましたよね。でもお花の部分は専門的なパートということもあってなのか、まだまだと思います。もっとこうしたい、と思っているお客様はたくさんいらして、でも、みなさんどうしたらよいのかがわからない・・・それを私達でちゃんとカタチにしてあげたい、と思いました。
コーディネートについての考えをお聞かせください。
お花以外のもの・・・大量のキャンドルやリボン、タッセルなどをウェディングのコーディネートに取り入れはじめたのは、当時自分達が初めてだったのでは、と思います。 花だけではないものを使うことで、より素敵なコーディネートが生み出せる。それは間違いないけれど、そこにも本質がきちんとあって、それが何より大事だと考えています。ただおしゃれになるから使うということではなくて、お客様の描いているイメージを創り出すために、お花以外のものも使って、より大きな世界観を生み出す。それが根底にありますね。ウェディングのコーディネートだけでなく、お店のディスプレイを作るときも同じです。ただただ良さそうなものを作るのではなく、きちんと本質を理解した上で、お客様が望む最良の提案ができる。そこには自信があります。
圧倒的な独自のデザインはどこから生まれるのか?
常に考えているのはTPO。ラグジュアリーなホテルにカジュアルすぎる格好で行かないでしょう、ということです。おふたりらしさもTPOのうち。何のために、誰のために。何が伝えたくてこのコーディネートをするのかを常に考えています。場所の雰囲気を無視して、ただこれが流行っています、これが旬のお花です、といったご提案をすることは絶対にありません。出逢ったお客様がみんな同じ人ではないように、ご提案するデザインがおふたりだけのものになるのは当然のことです。そして1ミリにこだわること。”神は細部に宿る” この言葉はまさにその通りだと思っていて、細かいバランスや色使いにこだわることで、上質で品のあるデザインが生まれると思います。
リョウリレイの強みは?
小さい頃からお洋服が大好きでした。20代でファッションの世界に入ったのも当たり前といえば当たり前の選択肢でした。私自身が中国籍ということもあり、子供の頃からアジアのデザインや造形物にふれてきました。ニューヨークや香港、海外に住んでいる親族も多かったので、毎年送られてくる見たこともないような素敵なカードやプレゼントにワクワクしたのを今も覚えています。ファッションの世界で培った色使いやバランス感覚、遊び心。そして幼い頃から触れてきた上質なものたち。それが今のお花の世界でも最大限の強みになっていると思います。洋服を合わせるようにコーディネートする。フラワーデザイナーの感覚としては新しいものだと思います。それと、とことん追求するところ。納得のいくまで、何度も作ってみては壊し、を繰り返して、絶対に妥協しない。そうして出来上がったときの喜びは、作品を通してお客様にも伝わると思っています。そこにはプライドをかけているので、”リョウさんの作品は何かが違う。”と言っていただけるのかなと思っています。